桃の節句

「雛人形を3月3日が終わったら直ぐに片付けないと、その子供が嫁ぎ遅れる・・・。」
今では常識のように、TV・雑誌・ましてやお店の販売員までが言っている言葉ですが、
実を言えば、この言葉、
某人形店が考え出した「売り口上」だって事、知っていましたか?
元々、
「祭り・行事が終わったのに、すぐに片づけをしないと季節感を失う・・・」と、言うような意味合いで使われていた躾言葉はあったのですが、
雛人形とは限定されている訳でなく、行事全般を指して使われていました。
この躾言葉を、「雛祭り」が女性主体の行事であったために、某人形店の店主がお客さんに簡単に伝えるため?に、「片付かない」を「結婚適齢期の女性が嫁がない」時にも使われる言葉のために、少しアレンジ?して店頭で話したのが始まりで、インパクトが強すぎたために、ほぼ全国に伝わってしまったものらしいですf--;困ったものですねぇ~・・・(汗
※ある意味、「口裂け女」のようなもの・・・f--;
※戦前から人形店を営んでいる店では、こんな言葉は使いませんよwたぶん

では、
「雛人形」って、どのようなものなのか?解っていますか?
「雛人形」は、宮中の女性の間で使われていた「ひいな遊び:ひなな」の人形と、呪術的道具「器」の「形代・ひとがた」が合わさって、現代の形になったと言われています。
「ひいな遊び:ひなな」とは、
源氏物語や枕草子にも出てくるのですが、
宮中の女性の間で、現代の「お飯事(おままごと)」のような遊び?の中で、「挨拶」や「作法:道具の出し入れ」などの「躾」を学ぶために、花嫁修業の一環としても行われていたそうです。
(※七五三で言う所の七歳「帯解(おびとき)・紐落(ひもおとし)」を迎えた女子を、一人前の女性と認めて花嫁修業をはじめたそうです。)
「形代・ひとがた」とは、
身代わり信仰の現われで、元々は、病人が出たときに、藁や木などを用いて人形(ひとがた)を作って、病人に触らせた後に、火で滅したり、海・川に流したりした「道具:器」なのです。
※紙は貴重品のため、使われるようになったのは大分後になってからです。
これが後に、
毎年行われる上巳の節句の神事に使われる「天児(あまがつ)」や「這子(ほうこ)」と言われる祓い人形に発展していき、この人形を枕元に置いたり、体を撫でたりして、「身のけがれ」や「厄災」を人形に移し、海・川に流すことで子供の健やかな成長を祈るものになりました。

このような事から、
「雛飾り」を送られた子供と出し入れする事により、
子供の身に付いてしまった一年間の「厄災」を雛人形に移し、
出来れば、お客さんたちを迎え入れる事によって、お迎えやお見送りなどの「礼儀作法」と「物の取り扱い方」を子供に教える行事なのですよ^^ゞ
 
「こうした『躾』をきちんと教えない両親が育てた子供は、『無作法者』に育つからお嫁に出せないよ。」
・・・本来、某人形店の店主もこう言いたかったのだと思いますf^^;
「雛飾り」は高級品だから、子供に触らせたくないって・・・
そこのお父さんお母さん、基本的に間違っていますよ~(-/〇\-)
あくまでも、子供に触らせる「道具」です。
※どんなに高級品でも、ただの「お飾り」ではありません!!
・・・近頃は、チョットした「美術・芸術品」と勘違いしているお店もあって困ったものです(怒

「夢託して」
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おひな様が、未来の子供の花嫁姿♪
お内裏様が、未来の子供の旦那さん♪・・・父親にとっては、チョットにくい奴^m^ゞ


お母さんの「雛人形」は、旦那さんが決まったもの・・・
この「雛人形」を赤ちゃんに譲ると、「奥さんがいる男性と結婚しなさい」との意味にもなり、「不道徳」として、古い雛人形を赤ちゃんに譲る事はしません。
※家宝として、飾る事は問題ないですよ^^♪
ただし、
出所不明の古い雛人形を家に迎えることは、お勧めしませんがねぇ~。
・・・あくまでも、「厄災」を入れる「器」ですから(大汗
※「身代わり」の「器」でもあることから、
日本人の心のあり方からも、古い雛人形を赤ちゃんに譲る事は禁忌事です。
・・・せっかく、「真っ白」に生まれてきた赤ちゃんを他の人の「厄災」で汚してしまいますから(大汗

小さなお子さんの育児にも手がかかっているのですから、3月3日が終わったからって、あわてて片付けなくとも問題ありませんよ^^g
少しゆっくり楽しんでも、季節は「春」ですから♪・・・全国のお父さんお母さんへ

舅&姑さんたちに何か言われたら、このページを見せてね^m^ゞ
※地域やお宅によっては、「月遅れ」でお祝いをする場合もあります♪

「子供が幾つになるまで、雛飾りを飾ればいいのか?」と、聞かれる事がありますが、
昔から、
娘に結婚が決まると「雛人形が、娘にお婿さんを連れてきた。」とも言います。
・・・雛人形のお役目が一つ済んだ事になります^^g これが、大役かな^m^;

SIGMA 150mm 1:2.8 APO MACRO DG HSM D

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by koumonomio | 2007-03-03 19:15 | 季節の行事? | Comments(16)
Commented by KENT at 2007-03-03 19:02 x
こんばんは。
雛人形のお話、大変勉強になりました。
皆さん、勘違いをされていたのですね?
小林さん、ありがとうございますm(__)m

>父親にとっては、チョットにくい奴^m^ゞ
そうですよね(笑)
Commented by GON at 2007-03-03 21:24 x
こんばんは。早いですね、もうひな祭りです。
娘たちも大きくなってもう何年もお雛さんを出していません。
小さい頃一緒に飾って祝ったことが懐かしく思い出されます。
またいつか子供たちと飾って昔のことを一緒に話したいものです。
Commented by 花遍路(1000-kaze) at 2007-03-03 22:28 x
はぁ~良く解りました。
古いお雛様は、京都の弘法さん(東寺で毎月21日に開かれる)で
売られているのを見掛けますが、買う気に、成りませんね。
お雛様を、集めて供養するお寺さんも有るようです。

詳しい解説・・・ありがとう・・・
因みに子供は、男子ばかりです。トホホ・・・
Commented by mako at 2007-03-04 09:43 x
koumonomioさん、おはようございます。
雛祭りでしたね。私は男なのにどう言う訳か、桃の節句と端午の節句の両方の飾り付けがありました。
この雛人形、昨年護国神社で小林さんのとは知らずに撮ったものと同じデザインのもののようですね。やはりこれが一番目を惹きましたね。
Commented by redoute at 2007-03-04 11:33 x
こんにちは。
う~~ん、そういう事だったんですね~
ついうっかり言った言葉が全国に広まるなんて、恐ろしいですよね。
その当時ネットなんてなかっただろうし・・・^_^;
雛人形って、先祖代々受け継がれていくものだと思ってました。
子供の頃はお祖母さんの代の古い雛人形を飾っていましたから。
その当時のお雛様って、すごくリアルで、夜見るととても怖かった想い出があります。
Commented by oldsan at 2007-03-04 22:06 x
こんばんは
雛人形の話たいへん勉強になりました.「身代わり」の意味があるとのこと,人形浄瑠璃などの伝統芸能との類似性を感じました.生身の人間よりも,人形のほうが素直に端的に表現しやすいということもあるようです.
Commented by haru_ogawa2 at 2007-03-04 23:32
koumonomioさん、こんばんは。
さすがにプロ。色々知らないことを教えて頂きました。それにしても、品の良いおひな様ですね。
Commented by マフィンマン at 2007-03-05 20:28 x
このショットは、もうケチのつけようがありませんよ。「さすが」と言うのも不遜なくらいで、よく言われる「我が子を最も可愛く撮れるのは両親である」という言葉そのものですね。
以前、お尋ねしたことと合わせ、今回も勉強させていただきました。ふ~む、そういうものなんですね。
ところで、お尋ねついでにもう一つ、昔からの疑問について書かせてもらって宜しいですか?
これはkoumonomioさんのカテゴリではないかもしれませんが、ひな祭りの歌って、どうして、あそこまで悲しげな旋律なのでしょうか。歌詞では、♪今日は楽しいひな祭り♪と歌っているのに、ちっとも楽しげではないですよね。悲しくてやりきれない~!って感じですよね。
すんません、下らん質問で。
Commented by koumonomio at 2007-03-07 11:57
KENTさん こんにちは
レスが遅れてスミマセン^^;
「嫁にいき遅れる」との話は、全国的に広まってしまっているので、今さら撤回できないでしょうねぇ~f--;・・・漫画のネタにもなるし(汗
でも、正しい伝統行事を、少しずつでも伝えていく事がプロの仕事だとも思っていますよ^^g
Commented by koumonomio at 2007-03-07 12:04
GONさん こんにちは
来年からでも雛飾りを飾り付けておけば、何時かまたお嬢さんと雛人形の話も出来ると思いますよ^^ゞ・・・まだゞ、遅くはありませんg

先日、少し手直しを頼まれたお宅では、今年、お嬢さんが高校受験だそうで、気晴らしになればと数年ぶりに飾りつけたそうです。

お嬢さんとの想い出を沢山作っていって下さいね。
Commented by koumonomio at 2007-03-07 12:10
花遍路さん こんにちは
巷では、古物・骨董ブーム?のために、何でも古いものを集める事が流行っていて、けっして悪い事ではありませんが、その根底にあることを理解してから楽しむことが大切だと思っていますよf^^;

まぁ~「髪の毛の伸びる人形」があったとしたら、σ^^も欲しいですがねぇ~(爆・・・実在したら、国宝級ですよ!!間違いなく!!
Commented by koumonomio at 2007-03-07 14:03
makoさん こんにちは
以前は、両方の節句飾りを用意したお宅もあったそうですから、makoさんに雛飾りと端午飾りがあっても不思議ではありませんよ^^
・・・「良縁に恵まれるように」と祈願して、未来のお嫁さんのお祝いも、一緒にしてしまうそうです^m^ゞ
そう考えれば、それは、奥様のおひな様なのでしょうね~♪
Commented by koumonomio at 2007-03-07 14:10
redouteさん こんにちは
全国的に広まってしまった原因は、TVの普及が背景にあるとも言われていますf--;恐ろしいですねぇ~。。

自宅の家宝として、代々飾り付ける事は、決して悪いことではありませんよ^^ゞ・・・ただし、赤ちゃん用には、手作りでも好いので新しいものを用意してください。
旧家などで、幾つもの雛飾りが飾られているのは、時代々の新しい飾りが増えていくからです^^g
Commented by koumonomio at 2007-03-07 14:10
oldsanさん こんにちは
確かに、人形浄瑠璃なども同じ様な考え方からの発生ですよね^^ゞ
元々、
日本人は、道端の石ころから台風などの自然現象までも「ものの怪」として何かしらの自然の意思が宿っていると考えていましたから、そうしたことから人形などの無機物を厄除けの道具として使用したのかもしれませんね。

Commented by koumonomio at 2007-03-07 14:10
ハルさん こんにちは
雛人形のお話、雑学として少しはためになったでしょうか?

日本人が日本人らしくあるために、外国の豪華なイベントも楽しいですが、季節感を大切にした日本独自の文化を、次世代に受け継がせる手伝いをしていきたいと思っています^^g・・・できれば地域性を残しながらgg
Commented by koumonomio at 2007-03-07 14:11
マフィンマンさん こんばんは
>これはkoumonomioさんのカテゴリではないかもしれませんが、ひな祭りの歌って、どうして、あそこまで悲しげな旋律なのでしょうか。歌詞では、♪今日は楽しいひな祭り♪と歌っているのに、ちっとも楽しげではないですよね。悲しくてやりきれない~!って感じですよね。
「うれしいひな祭り」の歌は、
作曲家の考えはよく解りませんが、終りの歌詞に、「着物をきかえて 帯しめて 今日はわたしも はれ姿・・・」という行があります。
私見ですが、作詞家の考えとして、今まで子ども扱いされていた少女が、今日の節句行事から、一人前の大人の仲間入りした事の喜びと少しの不安が入り混じっているように感じられます^^
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